八年ぶり。

今朝のこと。
左の下あごがズキズキとし出した。

放っておいたら治まると思ったが。
ズキズキ感がずっと続いた。

ははぁ~ん。
とうとうお出ましになったか。

あれは八年前。
左下の奥歯の詰め物がポロッと落ちた。

するとたちまち。
水もお湯も痛くて飲めなくなった。

すぐに歯科医へ直行。
虫歯の進行と判定され治療に相成った。

ドリルの音にビビリ。
神経に痛みが走ると背筋が硬直した。

治療を終えると喉はカラカラ。
背中には汗で世界地図が描かれていた。

当時の治療を思い出すと。
ゾォ~ッと背筋が冷たくなったが。

虫歯の痛みとどっちがいい?
一も二もなく治療だと決心した。

八年ぶりに。
歯医者の門を叩くことにした。

早速、近所の歯科医に予約し。
治療に向かった。

汗で背中が濡れても大丈夫なように。
速乾性のシャツを下着にした。

甥っ子が小さい頃に。
歯医者の洗礼を受けたとき。

あまりの恐怖心から。
ガチッとドリルを噛んだことを思い出した。

おいらもあまりに痛かったら。
噛んでみよっかと密かに考えた。

可愛らしい人から問診を受け。
やっと治療のために治療台に座った。

愛想の好い先生からチェックを受け。
歯茎に風やら水やらを掛けられ。

痛いか?
凍みるかと聞かれたのだが。

「いいえ、痛くないです」

・・・ん?
自分でもこの展開に疑問を感じていたら。

先生があれこれ試して。
やっとこれだと判断するに至った。

先生の診断は。
以下の通りだった。

親不知がちょっかいを出してるようです。
それが痛みとなっているようです。

虫歯の痛みではありませんし。
歯はきれいなもんです。

親不知は抜いてると思ってたのだが。
上の歯だけだったようだ。

しばらく観察しましょう。
薬を出しておきます。

ドリル治療の恐怖は去ったが。
歯を抜くかどうかの展開に発展してしまった。

パチンコなら。
確変に変わるかどうかの瀬戸際である。

抜くとなると口腔外科行きとなり。
収まればそのままエンドである。

取り敢えず本日は。
アルコールをお控えなすって。

薬を飲んで終わるという。
味も素っ気もない晩となる。

ハハハと笑うことも出来ず。
まんじりともせずに明日を迎える。