冷蔵庫信仰の信者。

オカンにはまだ現役で。
仕事を手伝ってもらっているのだが。

それでもお時間はたっぷりある。
店との行き来にスーパーもある。

フルに仕事をしている主婦なら。
一週間まとめ買いも分かるのだが。

日々の食材選びは当日に可能で。
冷蔵庫はカラカラで問題ないと思うのだが。

戦後の食糧難を経験しているからか。
はたまた在庫を抱えると安心するのか。

冷蔵庫は食材でみっちり詰まっている。
いや違う。
ぎゅうぎゅうに押し込まれている。

その詰まった冷蔵庫に次から次へと。
新しい食材を買い足すものだから。

古い食材は奥の奥に追いやられて。
いつのそれなのか分からない物もある。

自主的になるべく扉を開けるのは控えている。
人の机の引出を見るように思うからだ。

・・・が。

あまりに酷いと苦言を呈したくなる。
するとオカンの唇も尖ってくるので加減が難しい。

まだ寒い時期だから良いのだが。
真夏にこれだと食欲が途端にダウンしてしまう。

身体が資本の商売ゆえ。
食中毒で当たるのを回避したいからである。

二人家族だけど。
大人数用の肴を作っても良いですから。

だとか。

食べきれないならお裾分けしてでも。
食べきってしまいましょう。

だとか。

残して良いのはお金だけ。
それ以外はじゃんじゃん使い果たしましょう。

だとか述べて。

いつ実現するのか分からないが。
扉が軽く楽に開ける日を待ち望んでいる。