台所の片付け。

昭和十年代に生まれたオカンは。
どうにも物が捨てられない。

貯めるならゴミではなくて。
お金にしたら如何ですか?

もう何度も何度も話し。
それでも一向に片付ける気配がなかった。

こちらも話すだけなので。
諦めて業者に頼もうと思っていた。

昨夕、帰宅したら何か様子が変わっていて。
すぐには気付かなかったのだが。

オカンが開口一番に話してきた。
どう?台所。

ふと目を遣ると整頓されていた。
あらま、どういうこと?

近所の知り合いに相談したところ。
手伝ってもらい一気呵成に仕上げた。

ただ余りに量が多すぎて。
二日に分けて片付けるのだと云う。

本日は残りの半分を仕上げて。
フィニッシュにする目標なのだとか。

手伝ってもらった知り合いに感謝し。
お礼の品の選択をしている。

食材を買うのは良いのだが。
使いきれない量をそのまま冷蔵庫に入れ。

それを毎日繰り返すのだから。
冷蔵庫もブンブン唸り声をあげていた。

冷蔵庫を買い替えたところで。
また同じことの繰り返しが続くと思うと。

なかなか新品を買う気にもなれなかったのだが。
今しばらく様子を見てみることにする。

案外に続くようであれば。
購入も考えても良いと思っているのだが。

オカンの知り合いが定期的にチェックしないと。
元の木阿弥になる可能性が大きいと見ている。