時速で換算すると。

昨日の台風21号は凄まじいものであった。
その惨状は今朝のニュースや新聞で知ったことと思う。

しばらくは関空あたりで盛り上がるのだろうが。
そこら中が同じような状況なのである。

あれだけ外に出るな。
危険すぎるので無茶はするな。

TVニュースでも新聞でも。
バンバン注意喚起を数日繰り返していた。

・・・にもかかわらず。
やっぱり出歩くどうしようもない輩はいるのである。

何を隠そう私のことである。
それも崇高なお仕事のためである。

こんなクレイジーな状況下で近所を仕事をしてたのは。
我が業界とコープの配送トラックだけであった。

台風真っ只中で出ていくのは奇行であり。
生まれて初めて死の危険を感じたのであった。

雨雲レーダでは台風の目が迫って来て。
防風雨が最大になる時間帯だから当たり前である。

台風が来ると風速の話しが出るが。
最大瞬間風速○○mの表現にピンッと来なかった。

これを時速に換算すると恐怖となった。
ちなみに数字を書き込んでみると以下である。

最大瞬間風速30m=時速108km。
最大瞬間風速40m=時速144km。

最大瞬間風速50m=時速180km。
最大瞬間風速60m=時速216km。

こんな風圧が一瞬でドーンとぶつかってくるのである。
ちなみにトラックなら最大瞬間風速45mだと横転可能となる。

ヨタヨタしながら川沿いを走っていると。
氾濫まで時間の問題だと直感もし実際そうなった。

堤防の上を濁った水がどんどん道に溢れ出す。
映像では知っているが実際に見たのは初めてである。

電線が切れそうになっていたり。
看板やゴミ箱が横から飛んでくるのを避けるのに苦労したり。

木の幹がバキバキ折れてそこらじゅうに散乱は当然で。
それでころか頭上に直撃しても不思議ではないほど。

絶えず目をキョロキョロしながら落下物を注意し。
暴風雨を耐えながら前に進んでいく。

通常より1.5時間ほど余計に掛かりながらも。
店に戻ろうとすると国道の信号が消えている。

嫌ゃ~な予感がプンプンしつつ無事戻ったら・・・。
店の電灯はすべて消えていてシ~ンとなっている。

仕方なくスマホで情報を集めると。
街中が停電だらけで動きが取れないようだ。

最悪は翌朝の業務は停電の中であると予測。
携帯のライト等何個かを準備していた。

するとバイト氏からラブコールが入って来る。
バイクがパンクしたという涙モノのメッセージである。

予備バイクを防風雨のなか運転して行き。
バイト氏に予備バイクを渡して仕事を進めてもらう。

もちろんバイト氏が無事戻って来ることを祈りつつ。
パンク車をエッチラオッチラと押して帰る。

相当時間が掛かったものの。
バイト氏も無事戻ってきたので一安心。

数時間経っても停電はそのままなので。
気になる自宅に戻って待機することにした。

今朝はバッチリ予感が大当たりし。
真っ暗闇の中でしっかり準備作業を行った。

それでも午前三時頃灯りが点り。
電気の有り難さをヒシヒシと実感した。

感嘆したのは停電の真っ暗闇の中でも。
若い女性の独り歩きの多いこと。

日本国の素晴らしさを誇らしく感じたが。
海外諸国では格好の餌食なのも必至であるということ。

もうちょっと危機管理をしないと。
不幸な事故に巻き込まれることを自覚して欲しい。

昨夕は長野の重鎮と西宮で会う約束をしていた。
しかし状況が状況なのでキャンセル。

電車も運休なので致し方なし。
本日の午前中に店にお越し頂き歓談した。

お久しぶりに数時間話し込んで。
その後は大阪で打ち合わせに帰って行かれた。

重鎮が帰った後に思い出したのは。
この御方は嵐を呼ぶのではないのかとの疑念。

昔にもこの重鎮が神戸にお越しの際。
高潮で街が冠水する店で飲もうとしたことがあった。

雨男や雨女はどこにでも居そうだが。
さすがに裕次郎並のお人は滅多にいない。

よくよく調べてみたらもっと出てきそうだが。
美味しい土産をもらったのでなかったことにする。