一夜明けたら夢だった。
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そんな儚い希望も打ち砕かれ。
余震にビビリながらも。
情報収集に躍起になった。
犠牲者が鰻登りに増えていく状態と。
交通状況がマヒ状態だと知る。
◇
朝一番は電話が繋がったので。
自宅に戻り方々に電話をした。
「何とか無事です」
◇
一歩外に出れば。
瓦礫の山と化した家やマンションがゴロゴロ。
まだ救助できないでいるペシャンコの瓦礫前で。
何も出来ずにいる救急隊員の姿を何度も目撃する。
顔は真っ黒で眼は充血していた。
「オレだって何も出来ずにいる」
責めることなんて出来ない。
◇
後に実感したのは。
地震に限らず天災で被災すれば。
被災した地域の人達が動かないと。
どうしようもないことだった。
これは今でもそうだろう。
◇
興奮状態にあった時には気付かなかったが。
あちこち。
筋肉痛どころの騒ぎではない痛みが走り出す。
火事場の馬鹿力を発揮したんだろう。
ギシギシと痛んだけれど。
それでも身体に鞭打った。
◇
ご飯はガスが一切使えなかったので。
カセットコンロがフル活用された。
寒い場所での温かい食べ物がどれだけありがたいものか。
この時にハッキリと自覚した。
ガスが使えないのは不便だった。
これは自宅の事情もあって。
6月までの半年間も続いた。
ずっとカセットコンロでの生活だった。
◇
余震は続き。
被災者は増え続け。
犠牲者も増え続け。
ニュースでは避難を呼び掛ける声があり。
だけど。
動けない住民がたくさんいた。
◇
恐かった。
虚勢は張っていたけど。
とても恐かった。
◇
13年前の本日だった。
そして。
これからが被災者のホントの正念場だった。
◇ ◇
◇ ◇
◇ ◇
明日は札幌から同級生がやって来ます。
去年の6月以来。
場所は神戸。
久しぶりの談笑を楽しんできます。