今朝は風が強かった。
風が吹く音も聞こえる。
生暖かく。
しかも潮の匂いがほんのりとする。
雨が降るかもしれない。
直感的にそう思い。
真っ黒な空に眼を凝らす。
どんよりと雲が覆っている。
アメダス情報もチェックする。
附近に雨雲は見当たらないが。
雨の準備をしておく。
ほんのパラパラだったが。
やっぱり雨粒は落ちてきた。
仕事がら神経質になるのだが。
まだ直感は信じても良いようである。
さて、本題。
今朝の風を肌に感じ。
音を耳にしていたら。
ふと。
風の音色を思い出した。
いろんな場所で。
いろんな風の音を聞いた。
@ビルの谷間を吹き荒ぶ音。
@冬の六甲颪(おろし)。
@四国愛媛では肱川颪。
@乗鞍での冬の風の音色。
@月山でも晩秋に耳にした。
ほとんどが秋から冬であり。
身が縮みあがるほど。
それらの風は苛烈であった。
だけど。
気持ちを和らげる音色もある。
今朝はそちらを思い出した。
八重干瀬で聞いた風の音色。
沖縄は宮古島の北東にある珊瑚礁群。
大物釣りに熱中してた頃。
あえて大物は狙わず。
船のエンジンは切って。
漂うように船を流しつつ。
小物釣りで遊んだ。
まわりを見回しても海だけで。
広大なのに静寂で静謐なその場所には。
混じりっ気無しの純粋無垢な。
風の音色があった。
今思えば。
贅沢な音色を聞いたと思う。
出来ればそれだけを聞きに。
またぞろ宮古島に赴きたくなった。
そんな経験も。
旅をしたからこそなので。
やっぱり若いうちに。
旅をするのは金言である。
考えてもごらん。
効率を至上命題として働いてきたオッサンが。
風の音を聞きに飛行機に乗るなんて。
このご時世を思えば。
ありえないんだから。
そんなことを思いつつ。
風の音色を聞いていたのは。
ちょっと楽しい時間だった。