お題はふたつ。

【猛者と走る】

1日の朝一に。
京都は賀茂川を走った。

ご一緒いただいたのは。
京都ご在住の猛者。

北大路駅で待ち合わせ。
猛者のご自宅で着替え。

桜の蕾も固い。
賀茂川沿いをエッサエッサ。

人と一緒に走る機会が少ないので。
ついついオーバーペースになり。

ゼェ~ゼェ~と。
苦しんでる横で。

何事もないように。
猛者は話しかけてこられる。

返事をしようにも。
口がパクパクするだけ。

頭を縦と横に振るだけの。
誠にぶさいくな格好だった。

ご一緒に走ったのは。
9kmで一時間弱だったが。

この猛者。
前日にはレース準備として。

雨の中の山道を。
ほんの40kmほど走っておられた。

その翌日に。
ご伴走いただいたのである。

これでも驚きなのだが。
もひとつ追加があった。

午後からのご予定として。
スケートに行くアポを取っておられた。

あんぐりした口を。
閉め忘れて別れてしまった。

  ◇ ◇ ◇

【神への冒涜罪】

同日のお昼に。
お会いした仲間から。

エイプリルフールな。
質問を受けた。

「同性愛者でしょ?」
「・・・はい?」

「私の勘はよく当たるの」
「そうかも知れないわよん」

京都からの帰りの電車。
ふと思い出した。

世が中世ヨーロッパで。
カトリックの影響が絶対。

しかも質問した友人が。
大司教であったら。

魔女狩りならぬ。
同性愛者狩りである。

大司教の眼に映った私など。
即座に牢屋に放り込まれ。

拷問、拷問、また拷問で。
自白に追い込まれ。

挙げ句の果てに。
同性愛者のレッテル付きで。

十字架に括り付けられ。
火炙りの刑である。

ジリジリ焼かれるのは。
熱痛いだろうな。

そんな時代でなくて。
ホントに良かった。

そう思いながら。
口紅を塗り直した。

・・・うふ。