御鳴楽。

走り出した始めの頃。
お腹のガスが下がるのか。

プップップッと。
面白いほど御鳴楽が出た。

これはしばらく続き。
走るタイミングに合わせて。

プップップッと。
自分の意思で出せる芸当になった。

それでも恥じらいはあるので。
人の見当たらない場所に限った。

今でも早朝に一人走るのは。
その不安であると思う。

ただお腹の調子が芳しくなく。
ちと危ない感じの時もある。

気ままに放屁すれば。
同時にヤニが出る恐れである。

当たり前だが。
そんな時は菊の門をギュッと閉めて。

我慢我慢を。
強いるばかりである。

不思議なことに数ヶ月後には。
そんなもよおしも無くなり。

今ではほとんど。
御鳴楽とは縁遠くなった。

ちょっとはランナーの。
体調になってきたのだろうか。

思い起こせば4月。
20kmマラソンに初出場時。

前を走る父ちゃんランナーが。
プップップッと出す出す。

後ろを走る私は。
毒ガスに当たらないよう。

真後ろには付かず。
横に外れて毒ガスを避けた。

自分の御鳴楽ならまだしも。
人のそれは勘弁である。

そう思えばもう一つ。
まだ出くわしたことがないものに。

女性ランナーの毒ガス攻撃を。
見聞きしたことがない。

自然の摂理なのだから。
出ても仕方ないと思うのだが。

ここはグゥ~~っと。
こらえにこらえて。

安心の場所で。
ドカンと落としているのだろう。

ただ知りたくもないし。
聞きたくもないのがホンネである。