孵化してから半月。

店の軒先で居候のツバメ達。
現在のところ5羽中4羽が育っている。
1羽は暑さのために落ちてしまった。

段ボールを重ねて日陰を作り。
日中から午後にかけては。
その日陰でヒナたちは凌いでいる。

大きくなるにつれて。
エサをねだる動作も大きくなり。
大口開けてギャーギャー騒いでいる。

店の前を通る人達も。
知っている人が多くなり。
立ち止まって覗いている。

ただ面白い行動をする人はいるもので。
ヒナに向かってヒューヒューと口笛を吹いたり。
チリンチリンとベルを鳴らしている人がいる。

親鳥はとても神経質になっていて。
カラスが近づくと緊急スクランブルとばかりに。
独特の警戒音とともにカラス撃退に飛来する。

親鳥の警戒音が聞こえると外に出るのだが。
やっぱりカラスが近づいていて。
人を見るとサッと飛んで逃げていく。

ツバメの学習能力において。
カラスと猫には特別警戒認識があり。
こやつらが近づくと戦闘態勢に入る。

もう一週間もすれば巣立ちが始まり。
ヨチヨチヒナに飛ぶ練習とエサ取りの訓練をする。
その練習場所も親子代々決まっているようだ。

店先のツバメ達は近くの川である。
堤防で囲われた下側にヒナを飛ばし続け。
親は上空で天敵を警戒しつつヒナを見ている。

毎年ながらヒナにも性格があって。
勢いの良いヒナもいるし。
用心深い怖がりヒナもいる。

生存競争を考えれば。
ホントによくできているなと。
毎度感心してしまうのである。