カシャリと撮ったのを眺めながら。
それぞれのリールに。
思い出がよみがえった。
アオリイカ釣りをしているときに。
リールがぶっ壊れたとか。
体長1mをオーバーするシイラに。
ラインが細すぎて苦労したとか。
このロッドとリールの組み合わせは。
良い塩梅だったとか。
大物を釣った直後に。
ロッドをバキッと折ってしまったとか。
今考えてみれば至極当然で。
扱い方を熟知していなかった。
今はロッドもリールもラインも。
もっと洗練されているのだろうから。
より大胆な釣りを展開しながら。
きっと楽しめるのだろうが。
何だかそんなことは。
もうどうでも良い気持ちでいる。
自身の納得する釣り方で。
バシッと1匹を決める。
毎回そんな釣りが出来たら。
ストレスのない楽しい趣味になるだろう。
自然相手にそんな思いが出来るのは。
一生のうちに数えるほどである。
その他は数えきれないほど。
盛り沢山の口惜しい思いが募っている。
目を三角につり上げて。
情報を集めている姿が普通であり。
欲望を前にしては。
制御が効かないのが性なのである。
それが趣味の楽しい一場面であり。
火が点くと止められない理由である。