あらかじめ店のオーナーに伝えておくと。
三本ほど万年筆を用意してもらった。
各々の万年筆を手にとって試してみると。
三本とも面白い書き味に甲乙つけがたく。
普通ならすぐに決めてしまうのに。
しばらく時間がかかってしまった。
こんなことは初めての経験である。
オーナーもニヤニヤしながら。
どの万年筆を手に取るのか興味深そうで。
余計に緊張もしてしまう始末であった。
何度も何度もペンを変えて書いていたのだが。
現在所有する書き心地に近いペンは外し。
それで最終的に決めた。
ペンは国産製でパイロット。
これからしばらくは我が相棒である。