大将の移り気。

毎月、毎月。
月末は胃が痛いのである。

それでも。
今月の支払いにも一応の目途が付いたので。

ホッと安心して。
いつも顔を出す店に30分ほど立ち寄った。

ほとんど一番客なので。
馬鹿話をさせてもらえるその店で。
大将が開口一番。

「昨晩、高島礼子さんが見えてたんです」
「ほぉ~」
「メチャクチャ美人でしたわ」
「そうやろうねぇ~」

昨晩の興奮の余韻があるようで。
口ぶりも立て板に水のよう。

「店に来たとき、
 よぉ~似てるなぁ~と思ったんです」
「本人と分からなんだん?」
「めちゃめちゃ美人やと思ったんです」
「店が華やいだでしょ?」
「しかも。
 うちを知ってたんですよ」
「あらま・・・」

いつも。
他の客のいない時間帯に顔を出すので。
話題は上から下まで。
上品から下品まで。
色んな話しに興じるのだが。
本日はちと違った。

高島礼子さんの名前が。
機関銃のように連発するのである。

上戸彩さんが好いと云ってたじゃない?」
相武紗季さんも好きなんですわ」
「エライ方向転換ですやん」
「眼前に美人女優が来たら落ちました」

しかも。

「今日、インターネットで調べましたよ」
「何を?」
「彼女の所属は○○プロダクションで・・・」

「サインはもらったの?」
「もちろん!」

大将の高島インフルエンザが続くのかどうかは。
ワクチン次第だと思うのだが。

内容の濃い30分を楽しませてもらった。