親は小さな虫を与える。
エサを与えるときには。
やさしい鳴き声でヒナを促す。
◇ ◇ ◇
早朝と夕方は。
ヒナへの食事時間とばかり。
低空を飛び回り。
エサをくわえると真っ直ぐ巣へ。
◇ ◇ ◇
ツバメが飛ぶ姿を見ると。
戦闘機はこれを参考にしたのだと。
エサを追い求め。
急転直下やら急反転をゾクゾクしながら見てる。
◇ ◇ ◇
ヒナも大きくなってくると。
外敵にも狙われやすい。
天敵はカラス。
親が警戒声を発するとヒナは巣にもぐり込む。
◇ ◇ ◇
ヒナ沢山の親ツバメは。
エサ運びも大変なようで。
ヒナがそこそこに育つと。
トンボでもヒナの口に押し込んでいる。
◇ ◇ ◇
頭上のツバメに声掛けをしている。
「頑張れよ!」
よちよちヒナには。
「俺の声をおぼえておけよ!」
◇ ◇ ◇
仲間が仲間を呼ぶのか。
もうちょっとすると。
ツバメ達が群れをなして。
大空を飛び回るようになる。
◇ ◇ ◇
その頃。
空は高くなっており。
巣立つヒナ達に呼び掛けるのである。
「来年もまた戻ってこいよ!」