9月の旅先は秋田県。
実に十数年ぶりである。
秋田県ご在住の友人とも久しぶりに出会える。
どこを観光しようかと数日の間は。
ネットでググって調べていた。
そして当日の出発日がやって来た。
地方へ飛ぶには安定のプロペラ機。
それでも搭乗客は少ない。
超閉鎖的な秋田県でどんな楽しみが待っているのやら。
はやる心とは裏腹に一抹の不安もあった。
それは見事的中するのだが、そこまでだとは想像してなかった。
松本上空を飛んでいる。
登場時間は約一時間半。
空港に到着したらレンタカーで出発。
トヨタ・ヤリスで快適なドライブでスタートした。
東北のお米大国らしく一面が稲穂である。
延々と続く水田を黄色に染め上げている。
美しい時期にやって来て一人感動の声をあげる。
ご友人宅に到着し少しお邪魔をした。
そこで聞いた話が滅入るほどの内容であった。
緊急事態もマンボウも発令されてないが。
病院、役所、学校等々で必ずアンケートに答えるらしく。
その内容たるや辟易するものであった。
他府県に行ってないか。
他府県人と会って話してないか。
話したなら何分一緒だったか。
これに引っ掛かるとアウトらしく。
診断を拒否られ、自宅待機せよとなる。
ご友人家族も皆さんお元気そうで何よりだったが。
今回、ご紹介するのは控えるのである。
さすが鉄板の閉鎖王国でもあった。
長居は禁物とばかり御暇する。
ご友人は意に介さず、一緒に出掛けてくれた。
先ずは秋田の美味をすすりに行く。
安定の稲庭うどん。
気温28度に冷たい喉越しは最高である。
一気呵成にすすりきって満足するのだが。
どこのお店に入るにしても。
アルコール消毒と検温は漏れなくセットであった。
夕餉までには時間もたっぷりあるので。
角館観光でもしましょうと車を走らせる。
もう四半世紀ぶりなのではないか。
その時はゴールデンウィークであった。
枝垂れ桜が満開であったことを思い出す。
当時のままで時間は止まっていたように感じたが。
何せ、観光客がほとんどいない。
これほど観光客がいないのにアルコール消毒&検温は抜かりなし。
アルコールに弱い人なら。
急性アルコール中毒にでもなるのではと思うほど。
ま、それでも人が少なければスイスイ動けるのだと。
気を取り直すことにする。
時代劇に出てくる武家屋敷そのまんま。
歩きながら、確かにここに来たわと思い出し。
一軒一軒を外から覗いて行った。
角館は武家屋敷だけが注目されがちだが。
横を流れる桧内川は桜と鮎の名所でもある。
夏の終盤戦には鮎トーナメントが開催されるのだが。
今年はどうだったのだろうかと思うのであった。
橋の上から鮎の姿を追ったが。
数多くいるとはとても思えないものであった。
角館を後にしホテルに向かう。
時間も夕餉の予約時間にバッチリであった。
一軒目のお店では魚尽くし。
しかも日本酒大国の誉れ高い地で堪能したのが。
「花邑」
一緒の製法で作ったのだそうである。
美味しくない訳がない。
良い酔い心地とご友人との歓談でお次の店へ。
ご友人のお友達が大将の居酒屋さん。
ここでも「花邑」の飲み比べやら。
あれやらこれやらと調子こいて飲んでいたら。
撃沈してしまった。
◇ ◇ ◇
翌朝、珍しいほど快眠で朝まで落ちていた。
軽い酔い心地をシャワーで流して。
山間部から一気に日本海を走ろうと思い。
朝食抜きで出発した。
道中は快適なドライブで楽しくもあった。
北海道同様にスイスイ走るのでストレスなどなし。
風力発電の風景を見てみたいだけで走ったのである。
人など見ないのだがそれでもポツンと見かけると。
そこにはマスク姿の年配者である。
周り数百メートルは人が居ないのにマスクなのである。
この光景は最後までゲンナリしてしまったが。
オールドメディアの罪は深いとも思った。
想像以上の発電機がそこら中に立っている。
近くで見るとそのバカでかさに驚くのだが。
何とも奇妙なのだが絵にもなっている。
車を止めてしばらくその光景を目に焼き付ける。
数時間のドライブを終えてレンタカーを返し。
空港内でお土産を買い、遅めの朝食をいただく。
一人お疲れさんとビアを一口。
そして新千歳同様に秋田県ラスト食事はラーである。
行きは曇りであったので撮影しなかったが。
着陸は現実に引き戻される瞬間である。
帰ったら車をバイクに乗り換えて店に行き。
あれやこれをしないとなどと考え始める。
新コロが風邪になったらもう一度。
ご友人宅を訪問して見たいと思った。
今回はかなりご迷惑をおかけしたので。
次回はそうならないようにしたいと思った。
新コロでビクビクする中での歓待。
どうもありがとうございました。