いわくの剣 平四郎茶屋日記。
永井義男著。
過去の日記にも何度か書いた。
第六回開高健賞受賞者。
受賞作品は。
「算学奇人伝」
選評者達(名だたる作家)のフィルターを通して。
実話だと思わしめた作品。
・・・氏の創作だったのである。
時代考証は実に見事で。
後の作品にもその思想は一貫している。
これは。
山本一力氏。
杉浦日向子氏。
池波正太郎氏。
隆慶一郎氏。
等々。
合わせ読むと合点する。
しかも。
漢学に深い造詣をお持ちである。
さて、この作品は。
江戸時代のお色気がエッセンスになっている。
今の放送禁止用語も盛り沢山。
当時の性事情も盛り沢山。
それでも。
決してエロ小説になっていないのが。
氏の手腕である。
あるいは。
私が齢を重ねたからかもしれない。
読んでいて楽しい。
好きな作家のひとりである。