ハエの逆襲。

どこから忍び込んだのか。
一匹のハエが飛んでいた。

秋の蚊と一緒で。
すばしっこいんだ。

壁にとまっているのを見つけ。
新聞紙を四つに折り曲げて。
ソォ~ッと近づいても。

ブ~ンと飛び去ってしまい。
これから食べようかと思う肴に。
ヒョイと飛び移ってしまう。

   ◇

壁にジィ~ッとしてるなら許せるのだが。
あちこちブ~ンと飛び回り。
飛び移る場所が食物関係に多いので。
とても神経をそそられる。

   ◇

今朝方。
頭上をブンブン飛ぶ姿に。
さすがにイライラし。
本気モードで新聞紙を折り曲げ。
ソロォ~ッと近づき。

バシッと強烈にではなく。
パンッと。
あくまでも軽く叩いた。

   ◇

壁にペシャッと貼り付く程度ではなく。
コロッと下に落ちる程度だった。

「やっつけたぞ!」

ピクピクするハエをピンセットで掴み。
蚊取り線香の皿の中に放り込んだ。

   ◇

・・・すると。

灰まみれのハエが復活し。
ブ~ンと飛び回るや。

私のお味噌汁のお椀の上にポトン。
中でグルグルとクロールで泳いでいた。

   ◇

ピンセットで摘んで。
ガス台の上で火炙りの刑に処したのは。

言うまでもない。