メタルマクベス その1。

原作 ウィリアム・シェイクスピア
脚色 宮藤官九郎
演出 いのうえひでのり
出演 内野聖陽 松たか子 森山未來 上條恒彦
    橋本じゅん 高田聖子 他

【ストーリー】

時は2206年。
繰り返される戦争によって世界は瓦礫の荒野と化していた。

日々戦いは繰り返され、
絶大な勢力を誇るレスポール王(上条恒彦)率いるESP軍が、
将軍ランダムスター(内野聖陽)指揮の下、
他の軍を次々と征していた。

そこへ3人の魔女が現れ、
ランダムスターにある予言を告げる。

「あなたこそが未来の国王である」と。

そして1枚のCDを手渡す。
それは1980年代に活躍したヘビーメタルバンド
「メタル マクベス」の伝説のCD。

歌詞に込められた意味が殺人予告となっており、
「メタル マクベス」バンドの人間模様が
ランダムスターが国王となる道に繋がる予言となっていた。

夫が国王となる予言を知ったランダムスター夫人(松たか子)は、
予言を現実のものとするべく夫をそそのかし、
レスポール王の息子レスポールJr.(森山未來)を犯人に仕立て、
王を殺すという計画殺人を企てる。

その計画場所とは。
レスポール王から与えられたマホガニー城。

ランダムスター夫妻はESP軍の勝利を祝う宴を開く。
王とその息子そして友人達との喜びの祝宴が幕を閉じた時に。
殺人計画は実行に移された。

躊躇するランダムスターをけしかける夫人。
意を決して殺人を決行する。
王をまんまと殺し、
犯人に仕立て上げられたレスポールJr.は城から逃亡する。

国王になったのも束の間。
ランダムスター王は、
王を殺した罪の意識に苛まれ、
自分達の眠りが奪われてしまっていく。

夫妻は次第に狂気と正気が錯綜するようになり、
どんどんと闇の深みに落ち込んで行く。

それでも王となる野心に向かって突き進んでいくが・・・

ランダム王はマクベス内野聖陽)とシンクロしていき、
「メタル マクベス」バンドのたどる悲劇と、
マクベス」のたどる悲劇の道とが。
だんだんと軌を一にしていく・・・。