ヒンヤリする話しを1。

これだけ蒸し暑いのでヒンヤリする話しを。

早朝時間の仕事なので人と出会(でく)わすことは少ない。
出会しても同業者が多い。
最近はウロウロしている人も見かけるが。
丑三つ時は少ないと思う。
だから思わぬ場所で人がヌゥーと出てくると、心の準備が無いからドキドキっとすることがある。
暑くても冷や汗が出る。
人間なら後はホッと出来るけれど。

眼の端に人影が映ったのに人が居ないということもある。
私が回っている区域にもそういう場所がある。
ま、公園界隈が多いんだけど。
眼の端にはベンチに座っている暗い人影。
よーく見直すと誰も居ない。

大学生の頃まで幽霊は興味本位でしか無かったが。
夜中にフッと目覚めると、正座していた人影を見たときは心臓が飛び出そうになった。
未体験者だったのでどうして良いか分からず。
ただただ眼をギュッと瞑(つぶ)り、八百万(やおよろず)の神様や仏様の名前を口に唱えていた。

その経験後、本心で霊的なものを信じるようになった。
その後も何度か部屋で遭遇する経験をした。
堪らず、家族に話してみたら。
「とっくに経験済みやで」と、にべもなく言われた。

霊媒師さんに家を霊視してもらったら。
「うぅぅ、寒い」
どうも空襲で無くなったお婆さんが、よく似た当時の家に住んでいたとの話しだった。
霊媒師さんに除霊してもらった後も人影をよく見た。
疲れていたのかもしれない。