イメージは大切。

もう何年も前のお話し。

当時のバスプロに。
琵琶湖でバス釣りを習った。

バス釣りの経験はあったものの。
大物を釣ったことが無かった。

「一度、大物を釣らせて下さい」
「いいですよ」

約束したその日は。
超タフコンディション(厳しい)。

そんな中でも。
プロは一級ポイントに行き。

ど素人相手に釣り方法を。
あれこれ教えてくれる。

「竿先を微妙に振って」
だとか。

「もっとやさしく竿先に気を配って」
だとか。

・・・のだが。

どうにもこうにも。
イメージが湧かない。

だからバスプロに。
正直にお願いした。

「イメージが湧かない。
 もっと判るように教えろ!」

するとプロは。
こう話し出した。

「水中の草の中をエビが。
 ピョンピョン跳ねていて。
 その草の切れ目に出てしまった。
 するとそこで待っていたバスに。
 パクリと食べられてしまった」

釣りをしていないと。
分かりづらいだろうが。

これを聞いた後に。
大物バスがバンバンと釣れたのである。

イメージが。
良い方向に働いたのだと思っている。

どんな世界にも。
想像力の大切さはあると思うのだが。

ひとつだけ確信するのは。
何にでも興味を持っている人。

そんな人は。
あらゆるイメージをかき立てるのか。

釣りでもその他のなんでも。
結果を残している。

一匹の魚を釣るために。
釣り師は大枚をはたくのだが。

その大枚の使い方も。
使い方次第だと思うのである。

自然相手なのだから。
自然を知るために努力をする。

道具にお金を使うのも。
当然必要なのだが。

それよりも。
自然を知ることに金貨を支払う。

遠回りしているようで。
決してそうではないと実感するのは。

そんなことが。
どうにか分別できる年になったのと。

それでもまだ血気盛んなため。
向上心も持っているんだとの。

そんな大人気ない。
意思表示なのかも知れない。