震災記事。

10日~12日の朝夕各新聞を読み比べた。

A社、M社、N社、S社、Y社。

一番気合いの入っていたのは。

神戸新聞】であった。

各々被災した場所の多さ量等々。

間違いなく突出していた。

◇ ◇ ◇

阪神大震災神戸新聞本社が壊れ。

新聞発行もままならないため。

京都新聞にて毎日印刷発行していた。

◇ ◇ ◇

震災現場を取材してまわった記者は。

現在主要なポストにいらっしゃるが。

当時は書いても書いても記事に載らない。

そんな悔しい思いがあった。

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紙面数が圧倒的に少ないうえ。

締め切り時間がとても早い。

そういう厳しい条件下では。

取り上げられる記事はどうしても。

被害が派手な場所ばかりであった。

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実はその近隣にも犠牲者はいるのに。

そう実感したのも現場記者だった。

「草の根を分けても取材しろ!」

「小さい記事でも書け!」

上司の言葉に忠実に従い取材しても。

この時は例外となってしまった。

◇ ◇ ◇

その遣る瀬ない思いが澱のように。

何十年も残ったままの記者が多いためか。

東日本大震災の取材には力を入れていた。

今では記事として話題に乏しい。

そんな被災した場所をも網羅するように。

何とか記事にして掲載されていた。

◇ ◇ ◇

風化させないとは記事を掲載すること。

今年は記事に出来ずとも。

来年には必ずや掘り起こして掲載する。

それを延々繰り返して書き続ける。

四大新聞には決して掲載出来ない記事。

それを掲載出来るのが地方紙の力である。

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今回も取材人は決して多くはないのに。

それでも丁寧な取材をし続けている。

これはなかなか出来ることではないだけに。

最低でも10年以上は頑張ってもらいたいと。

心よりそう思った。