肌寒いので熱々蕎麦でもと考えながら暖簾をくぐる。
いつもようにお客さんは居ない。
そんな中で先ずは玉子焼きを注文。
玉子焼きが運ばれる前に。
冷えたビアの一杯目は堪らない。
そこにフワトロの玉子焼きが運ばれると。
無敵のマッチングになる。
大将が顔を出してこう仰る。
「今回は北海道の違うそば粉を打ってます。」
ならば「せいろ」一択で注文すると。
またまた粋な計らいが待っていた。
せいろが運ばれると二皿ある。
「右が二八で左が十割です。試して見て下さい」
ひと目見て分かるのは色の違い。
先に二八を手繰ってみると。
新蕎麦の馥郁たる香りが鼻を通る。
次に十割を手繰ってみるともう香りが分からなくなっている。
我が身体はそう出来ているんだろうと。
その後は先に十割を全て手繰ってから。
二八を手繰るとまた味が違うと感じるのである。
不思議なもんだと思いながらも完食。
締めはルチンたっぷりのトロトロの蕎麦湯で完飲。
ご馳走様でした。