いつもの蕎麦屋さんの暖簾をくぐり。
大将お一人なのを見て、ツケだなと思う。
今週の締めに「鴨せいろ」を注文。
大将が厨房に入った。
待つ間は冷えたビアで喉を潤す。
しばらくして蕎麦を持ってくると。
「せいろ」になっている。
注文を間違えたかと大将の顔を見ると。
ニヤッと笑いながらひと言。
「新蕎麦が届いたんで打ってみたんです」
先に「せいろ」で手繰ってみての意味かと。
それならと先ずは新蕎麦に薬味を付けて手繰る。
蕎麦の香りがほんわりと香ってくる。
やっぱり新蕎麦の醍醐味はこの香りだなと。
一年ぶりに楽しむ。
色が白っぽいので更科系かと思うも。
また違う理由があるらしいが割愛。
半分ほど「せいろ」で手繰った後に。
熱々の鴨出汁に付けて手繰る。
こちらでは蕎麦の香りは目立たないので。
先にせいろで手繰ったのは正解であった。
大将の粋な計らいに感謝した。
ご馳走様でした。